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カテゴリー別アーカイブ: 日記

第12回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社トヨクラ、更新担当の中西です。

 

 

鉄骨工事の未来

~変わる現場、進化するプロの現場力~

前回に続き、今回は「鉄骨工事の未来」についてお話します。

かつては“力仕事”のイメージが強かった鉄骨工事の世界。
しかし、今やテクノロジーと人間力が融合する時代へとシフトしています。

この先、鉄骨工事はどう変わっていくのか?未来を担うカギを紐解いていきましょう!


■ 変わる現場①:ロボットとICTの導入

 

鉄骨工事の現場では、すでにさまざまなICT・ロボット技術が実用化されています。

  • 鉄骨搬入の自動化(無人台車、ガイドセンサー)

  • 高所での自動溶接ロボット

  • 3Dスキャナーによる鉄骨位置確認

  • BIM(ビム)との連携でミスゼロ化

これにより、施工のスピードと精度が大幅に向上
人手不足を補い、安全性も確保しやすくなってきています。


■ 変わる現場②:職人の“可視化”と“多様化”

 

AI・ロボットの導入が進んでも、最終調整や現場判断は人の経験が頼り
だからこそ、以下のような“人づくり”も未来の大きなテーマです。

  • 若手職人の教育を見える化(eラーニングや技能動画)

  • 多様な人材(女性・外国人)の登用

  • SNSやWebで「鉄骨の仕事の魅力」を発信

今の若い世代に響くような“働き方”や“やりがいの可視化”が、業界全体の未来を支えます。


■ 変わる現場③:サステナビリティの重視

 

環境負荷の少ない建築が求められる中、鉄骨工事もサステナブル建設の一翼を担う存在として進化しています。

  • 再利用できる部材の標準化

  • 脱炭素構造への対応(ZEB・LCCM建築)

  • 鉄骨のトレーサビリティ管理(どこで誰が加工したか)

“モノを作る”だけでなく、“価値を創る”工事へと変わっていくのです。


■ 今後の展望:鉄骨工事は「町を作るリーダー」へ

 

鉄骨工事の現場は、単に「建物をつくる」場所ではありません。
未来の街づくり、エネルギー政策、防災・減災に至るまで、社会基盤を支える重要な要素として位置づけられています。

  • 災害復旧や仮設構造物の迅速対応

  • 環境配慮型まちづくりへの参画

  • 公共工事における品質基準の主導的役割

つまり、鉄骨工事業界は今、“建設の主役”へと進化している最中なのです。


■ まとめ:鉄骨工事の未来は“人と技術”が支える

 

テクノロジーが進化しても、最後に現場を支えるのは「人」。
そして、環境を守りながら、安心・安全な構造物をつくるのが「技術」。

鉄骨工事の未来は、「進化」と「継承」のバランスを取りながら、さらに魅力的な業界へと広がっていくことでしょう。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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第11回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社トヨクラ、更新担当の中西です。

 

 

 

 

鉄骨工事と環境への取り組み

~“強さ”だけじゃない、地球にやさしい鉄骨工事へ~

今回は「鉄骨工事と環境」のテーマでお話します。

鉄骨工事はビルや工場、橋などの大型構造物に欠かせない重要な建設工程ですが、その裏では「環境への負荷」や「持続可能性」といった課題にも向き合わなければなりません。

現在、全国の現場ではどんな取り組みが進んでいるのか。鉄骨工事が目指す“エコ”な未来のカタチをご紹介していきます!


■ 鉄骨工事とはどんな仕事?

 

まず、鉄骨工事とは、建物の骨組みを鉄で組み立てる工事のこと。
鋼材を柱・梁として現場で接合し、強くて精密な構造体をつくりあげます。

特に高層ビルや倉庫、公共施設では、木造やコンクリート造よりも早くて頑丈な鉄骨造が重宝されており、近年の建設現場では欠かせない工種となっています。


■ 鉄骨工事が環境に与える主な影響

 

鉄骨工事は「鉄」というリサイクル性の高い素材を使ってはいますが、施工段階ではいくつかの環境負荷が発生します。

(1) 騒音・振動・粉じん

  • ボルトの締結や切断作業に伴う大きな音と振動

  • グラインダーなどの使用で発生する金属粉じん

  • 現場機械による周辺住民への影響

現場によっては住宅街や学校の近くで作業することもあるため、環境への配慮が欠かせません。


(2) 排ガス・CO₂排出

鉄骨を運ぶトラックや、クレーンなどの重機類は多くの燃料を消費します。
結果として、温室効果ガス(CO₂)の排出や、NOx(窒素酸化物)などの大気汚染にもつながる恐れがあります。


(3) 廃材・副資材の発生

加工ミスや端材、仮設資材などが現場で廃棄されることもあります。
こうした資源の無駄遣いをいかに抑えるかも、環境対策の重要なポイントです。


■ 環境にやさしい鉄骨工事への取り組み

 

では、実際にどんな対策が進められているのでしょうか?


(1) 高性能建設機械の導入

最近では、排ガス規制対応型の重機や電動式クレーンなどが現場に導入されつつあります。

  • ハイブリッド式のラフタークレーン

  • 電動高所作業車

  • アイドリングストップ機能つき建機

こうした取り組みで、燃料の削減=CO₂削減が実現されています。


(2) 省エネ・省資源の施工方法

  • 仮設資材や型枠の再利用

  • CAD/BIMを用いた正確な鉄骨配置設計でムダを減らす

  • 溶接の代わりに高力ボルト接合を多用し、加工エネルギーの削減

こうした設計・施工段階での工夫により、鉄骨工事のエコ化はどんどん進んでいます。


(3) 騒音・粉じん対策の徹底

  • 防音シート・養生カバーの使用

  • 定期的な散水による粉じん飛散防止

  • 作業時間の制限(早朝・夜間は作業NG)

地域と共存するためのルールを守ることも、鉄骨工事業者の社会的責任です。


■ 鉄骨工事×SDGsの取り組みも広がる

 

最近では、「持続可能な開発目標(SDGs)」を意識した鉄骨工事の動きも広がっています。

  • 鉄骨リサイクル率の“見える化”

  • 地元製鋼所との連携による輸送距離の短縮

  • 若手や女性の積極登用による“働きがいのある職場”づくり

環境だけでなく、人にもやさしい現場づくりが求められているのです。


■ まとめ:環境に配慮することが「選ばれる業者」の条件に

 

これからの鉄骨工事は、「速くて強い」だけでなく、「静かできれいでやさしい」が新たなキーワードになります。

ゼネコンや施主からの評価にも、環境配慮型の取り組みが大きく影響する時代。
だからこそ、現場レベルでも“できること”を一つずつ積み重ねていくことが、鉄骨工事業界全体の未来を支えるのです。


次回は、「鉄骨工事の未来」について詳しくご紹介します。自動化・デジタル化・技術継承…現場はどう変わるのか?

ぜひご覧ください!

 

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高層棟建て方工事

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第10回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

さて今回は

~確認事項~

ということで、今回は、鉄骨加工工事における設計から施工までの「事前確認事項10選」を、現場経験をふまえて解説します♪

 

鉄骨工事は、「建物の骨組み=構造そのもの」をつくる極めて重要な工事。
しかし、その品質と安全、工程のすべては、実は“施工前の確認”によって左右されていると言っても過言ではありません。


鉄骨加工工事とは?──加工精度が構造物の信頼を決める


鉄骨加工工事とは、設計図に基づき、H形鋼や角鋼管などの鋼材を切断・孔あけ・溶接・組立し、現場で建方できる状態に仕上げる工事です。

加工の段階で1mmのズレがあれば、それは建物全体に“ひずみ・接合不良・耐震性能低下”などの深刻な影響をもたらします。

だからこそ、「事前確認の徹底=品質確保の第一歩」なのです。


鉄骨加工工事における事前確認事項《10の重要ポイント》


✅ ① 設計図と製作図の整合性チェック

  • 柱・梁・ブレースなどの部材位置と寸法は合っているか?

  • プレートのサイズ、ボルト孔位置、溶接記号が明確か?

  • アンカーボルト配置や基礎との取り合いに矛盾はないか?

📐 設計図だけで加工するとミスが出やすい。製作図(工作図)の正確さが鍵です。


✅ ② 鋼材の規格・材質・等級の確認

  • 使用する鋼材(SS400/SN490/SM490など)が設計通りか?

  • 板厚・断面形状・長さの確認

  • 高層・耐震建物の場合、SN材(溶接性に優れた材)が指定されていることも

🧾 材料ミルシート(材質証明書)の整合性確認は、検査や瑕疵責任に関わります。


✅ ③ ボルト・溶接仕様の確認

  • 高力ボルト(F10T/トルシア型)の規格と本数

  • 溶接長さ・脚長・位置(全周/片側)などの溶接設計の明記

  • 溶接部の非破壊検査(超音波探傷 UT、浸透探傷 PT)の範囲確認

🛠️ 現場溶接ではなく工場内溶接を優先する設計にすることが、精度と安全性の面で有利です。


✅ ④ 製作順序・建方工程との整合

  • 重量部材の搬入順、組立順、建方ローテーションの確認

  • 仮ボルト・建て起こし金物・クレーン計画との連携

  • 狭小地や都市部では、搬入制限や時間制限があるため要注意

🚧 加工が終わっても「運べない・建てられない」では意味がない。工程とのリンクが重要です。


✅ ⑤ 検査体制と品質管理ルールの確認

  • 加工後の自主検査/第三者検査/発注者検査の内容とタイミング

  • 材料受入・切断・孔あけ・組立・塗装・出荷の各段階での記録保存

  • 記録媒体(写真/報告書/管理表)の形式確認

📋 全件検査が必要か、抜き取り検査でよいかなど、契約書・仕様書に準じて確認しましょう。


✅ ⑥ 錆止め・塗装・防火処理の有無と仕様

  • 防錆処理は亜鉛めっき・ジンクリッチ塗装などの指定あり?

  • 塗装の塗膜厚・回数・乾燥時間の仕様確認

  • 耐火被覆処理(吹付けロックウール・耐火塗料)との関係

🎨 鉄骨は「むき出し」では使えない。仕上げ材との納まりや塗装工程との連携も設計時に検討すべきです。


✅ ⑦ 運搬・搬入条件の確認

  • 最大長さ・重量により特殊車両通行許可が必要か?

  • 夜間搬入やクレーン使用の有無

  • 現場仮置きスペース・吊り上げ順の確認

📦 「加工精度」がいくら良くても、現場に運べなければ工程は破綻します。


✅ ⑧ 現場建方に必要な付属部品の確認

  • 仮設材、建て起こし用チェーン、スペーサーの準備

  • クレーン接続金具、玉掛け位置の明示

  • 鉄骨建方計画(安全帯使用・足場計画との連携)

👷‍♂️ 「設計が終わったら終わり」ではない。現場の段取りまで設計に落とし込むのがプロの仕事です。


✅ ⑨ トラブル時の対応手順と責任範囲

  • 図面変更・追加工・溶接不良時の再加工手順

  • 発注者・設計者・施工者の責任区分と承認フロー

  • 再納品時の工程影響と費用負担の取り決め

📌 リスクを「ゼロ」にするのではなく、起きたときの対処を想定しておくことが重要です。


✅ ⑩ 書類提出・報告義務の確認

  • 検査報告書、溶接記録、写真帳、ミルシートの提出期限

  • 国交省や建築基準法に基づく中間検査・完了検査対応書類の整備

  • 電子納品(PDF・CAD・写真)形式への対応有無

📝 デジタル対応も進む中、書類整備力は“施工力の一部”とみなされる時代です。


「確認」がある現場には、「信頼」と「品質」がある


鉄骨加工工事は、材料→加工→出荷→建方と進む中で、後戻りができない一発勝負の連続です。

だからこそ、「施工が始まる前」にどれだけ準備できているかが、工事全体の成否を分ける最大のポイントになります。

  • 図面と製作内容の整合性

  • 材料の品質と入荷確認

  • 現場との情報共有と建方手順の明確化

そのすべてが、“設計だけでは見えないリスク”を先に潰す力になります。

 

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第9回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

さて今回は

~設計~

ということで、鉄骨加工工事における設計の役割・工程・注意点・最新動向までを、現場視点と設計者目線の両面から深く掘り下げてご紹介♪

 

【鉄骨加工工事の品質は設計で決まる】

建物を支える“骨”を正確に組み上げるための鉄骨設計とは?

鉄骨構造は、鉄という強靭な素材を用いて、建物の「骨組み=構造躯体」を形成します。
その重要性ゆえに、1ミリのズレが建物全体の精度や安全性を左右する極めて精密な工程が求められます。

そして、この精度を支えているのが「設計」の力。


鉄骨工事における「設計」とは何をするのか?


■ 設計=「図面を描くだけ」ではない

鉄骨工事における設計は、ただ構造図を描くことではありません。
その役割は多岐にわたり、以下のような要素が含まれます:

  • 構造設計図を基にした製作可能な加工図の作成(製作図・詳細図)

  • 部材の材質・断面形状・溶接仕様・接合方法の選定

  • 建物の形状・用途・荷重条件に応じた強度・剛性の確保

  • 製作・運搬・現場建方の施工性・安全性の配慮

📐 設計段階での判断が、現場作業のスムーズさや建物全体のコスト、精度、耐久性に大きく関わってきます。


鉄骨設計の主なプロセスと設計図面の種類


✅ ① 基本設計(構造設計)

  • 建築設計から与えられた建物形状・階数・用途をもとに、構造形式・柱や梁のサイズを決定

  • 地震・風圧・積雪などの荷重条件に基づく強度計算(構造計算)を行う

  • 使用鋼材(SS400、SN490、SM490など)と接合方式(溶接 or 高力ボルト)を設計

📘 この段階では「安全かつ経済的な構造計画」が最重要となります。


✅ ② 実施設計・構造図作成

  • 柱・梁・ブレースの位置と断面

  • 各部材の接合部ディテール(仕口・プレート・溶接長さなど)

  • アンカーボルトの位置・ベースプレートの厚み・基礎との取り合い

📏 図面化された内容は、鉄骨ファブリケーターが製作図を作るための基準となります。


✅ ③ 製作図(工作図・部材図・組立図)の作成

構造図を基に、実際に工場で鉄骨を製作するための詳細図面を作成します。

  • 部材図:H鋼・角鋼管・チャンネルなど各部材の長さ・加工寸法

  • 組立図:梁と柱の接合位置、ボルト孔の配置、溶接記号

  • 配置図:現場での鉄骨の組立順序・部品番号・建方手順の基礎

📐 製作図には「0.1mm単位の寸法精度」「溶接方法」「孔明け位置」などが厳密に記載されます。


設計時に押さえておくべき5つの重要ポイント


✅ 1. 溶接設計と応力伝達の理解

  • 溶接長不足や配置ミスにより、応力が集中し破断のリスクが高まる

  • 高力ボルト併用部との関係を把握し、合理的な接合ディテール設計が必要

🛠️ 「どの方向からどの力がかかるか」を理解して、設計に落とし込むことが肝心です。


✅ 2. 建方(現場組立)の施工性を意識した設計

  • 重量バランスのとれたユニット設計

  • ボルト位置やプレート形状を現場作業者の手順・姿勢で考える

  • 仮ボルト位置・建て起こし金物の干渉有無などを図面で確認

👷‍♂️ 設計は「描くこと」ではなく、「現場を動かすための準備」です。


✅ 3. 部材製作の合理性(加工性)を考慮する

  • 曲げ・切断が難しい形状/穴あけが密集したパターンの回避

  • 既製品鋼材サイズに合わせた最適寸法

  • 現場溶接より工場溶接で完了できる設計が高品質

📦 設計段階で製作工場の声を取り入れると、加工コスト削減と精度向上が同時に実現します。


✅ 4. 熱伸縮・地震動などの変形への配慮

  • 高さ10m超の鉄骨柱は熱による伸縮(1mm~数mm)を想定

  • 制振構造・耐震構造ではブレース配置や減衰装置設置の余裕寸法を設計に反映

📐「動かない構造」ではなく、「適切に動いて壊れない構造」を設計することが求められます。


✅ 5. 建築設計・他工種との調整(納まり設計)

  • スラブ・外壁・設備配管との干渉チェック

  • ファイヤーストップ/防火区画の納まり確認

  • サッシ開口や階段・エレベーターピットとの鉄骨接合納まり

📋 鉄骨設計は建築全体の「調整役」でもあるという自覚が必要です。


鉄骨設計の最新動向と技術トレンド


◆ BIM(Building Information Modeling)の活用

  • 3Dモデル上で部材の接合・干渉チェックが可能

  • 製作図・積算・工程管理まで連携したトータル設計が主流に

  • 現場とのデータ共有により、設計変更のスピードが劇的向上

💡 「図面」から「データモデル」へ。設計者と施工者の垣根を越える時代です。


◆ SDGs・環境配慮型設計

  • 軽量化設計による資源削減

  • 鉄のリサイクル特性を活かした脱炭素建築への対応

  • 施工廃材削減を前提とした設計

🌱 構造設計も“環境配慮の時代”に突入しています。


鉄骨設計とは、「未来の安全と施工性」をつくる仕事

鉄骨加工工事における設計は、
「建物が倒れないように設計する」だけではなく、
工場が作りやすく、現場が組み立てやすく、安全に運用できるように設計する」という、極めて多面的な業務です。

  • 数字の裏にある“人”の作業を考える

  • ディテールの先にある“構造全体”を見据える

  • 設計図が、現場と建物の“言葉”になる

それが、私たちが大切にしている「鉄骨設計の本質」です。

 

 

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富山県内企業新棟建方工事

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建方も順調に進んでいます
最後まで気を抜かず安全作業に努めます!

第8回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

さて今回は

~耐久性~

ということで、、鉄骨建方工事における耐久性の概念、影響を与える要因、具体的な向上策、最新技術の活用について詳しく解説します♪

 

鉄骨建方工事は、建物の骨組みを形成する重要なプロセスであり、その耐久性は建築物の長寿命化と安全性に直結します。適切な設計、施工、材料の選定、定期的なメンテナンスがなされていなければ、鉄骨の劣化や損傷が進行し、耐震性の低下や事故につながる可能性があります。


1. 鉄骨建方工事における耐久性とは?

鉄骨建方工事における耐久性とは、長期間にわたって建物の構造を支え、安全性を維持する性能を指します。

耐久性が低下すると、以下のようなリスクが発生します。

  • 鉄骨の腐食による強度低下(錆や酸化)
  • 接合部の緩みや破損(ボルト・溶接部の劣化)
  • 地震・風圧による損傷(耐震性の低下)
  • 荷重によるたわみ・歪み(構造の変形)

こうした問題を未然に防ぐために、耐久性を向上させるための対策が必要です。


2. 耐久性に影響を与える要因

鉄骨の耐久性に影響を与える主な要因は以下の通りです。

(1) 材料の特性

  • 鉄骨の種類(SS400、SM490などの鋼材強度)
  • 防錆処理の有無(亜鉛メッキ、塗装)
  • ボルト・溶接部の品質

(2) 環境要因

鉄骨は、周囲の環境によって劣化速度が異なります。

環境要因 影響
湿度・水分 錆・腐食の進行を加速
温度変化 熱膨張・収縮による歪み
化学物質(酸・塩分) 腐食の進行
風圧・地震 接合部への負担

特に、海沿いや工業地帯では塩害・化学腐食が進行しやすいため、特別な対策が必要になります。

(3) 施工品質

耐久性の確保には、施工精度が重要です。

  • ボルト締結の適正トルク管理(緩み防止)
  • 溶接の強度管理(適正な溶接長・温度管理)
  • 鉄骨の精度(水平・垂直の調整)

施工精度が低いと、後々のメンテナンスコストが増加するため、適切な施工管理が求められます。


3. 鉄骨建方の耐久性を向上させる方法

(1) 高耐久材料の使用

  • 耐候性鋼(Corten鋼など):自然の錆で保護膜を作ることで耐久性を向上
  • 溶融亜鉛メッキ処理:錆びにくく、防食性が高い
  • 耐震ボルト・高張力ボルトの採用

(2) 防錆対策の徹底

  • 錆止め塗装(エポキシ系・ポリウレタン系塗料)
  • 湿気を防ぐ排水設計(雨水が溜まらないように)
  • 塩害地域では特殊コーティングを施す

(3) 正確な施工と品質管理

  • 溶接部の超音波検査(UT)・磁粉探傷試験(MT)を実施
  • ボルトの締結トルクを厳格に管理
  • 組み立て時のズレを最小限に抑える(レーザー測定機器を活用)

(4) 耐震性の向上

  • 制震ダンパーの設置(揺れを吸収する装置)
  • 柔軟性のある構造(免震構造)
  • 適切なブレース設置(Xブレース、Kブレースなど)

4. 定期的なメンテナンスと点検

(1) 定期点検の重要性

鉄骨の耐久性を維持するためには、定期的な点検と補修が必要です。

点検項目 内容
錆・腐食の有無 表面の劣化・塗装の剥がれを確認
ボルト・溶接部の確認 緩み・亀裂の有無を点検
たわみ・歪みのチェック 水平・垂直のズレを確認
耐震補強の確認 ダンパー・ブレースの状態を点検

**超音波探傷検査(UT)磁粉探傷試験(MT)**を活用することで、目に見えない内部の損傷を検出できます。

(2) 予防保全の実施

  • 劣化部の早期補修(錆びた部分の塗り直し)
  • 耐震補強の追加工事(ブレース増設・補強板の追加)
  • 定期的なボルトの締め直し

5. 最新技術を活用した耐久性向上策

近年、鉄骨の耐久性向上に向けた最新技術の導入が進んでいます。

(1) IoTによるリアルタイム監視

  • センサーを設置し、鉄骨の歪み・ボルトの緩みを監視
  • AI解析により劣化予測を行い、最適なメンテナンスを実施

(2) ナノコーティング技術

  • 鉄骨表面にナノレベルの防錆コーティングを施し、長期的な耐久性を向上

(3) 3Dスキャンによる劣化診断

  • ドローン+3Dスキャン技術で、鉄骨の状態を高精度に可視化

6. まとめ:鉄骨建方工事の耐久性を確保するために

鉄骨建方工事の耐久性を向上させるには、適切な材料の選定・防錆対策・精密な施工・定期点検の実施が不可欠です。

✔ 重要ポイントまとめ
高耐久な鉄骨・ボルトを使用する
防錆処理・塗装を徹底する
正確な施工と溶接管理を行う
IoTや最新技術を活用し、リアルタイムで劣化を監視する

これらの対策を講じることで、鉄骨建方の長寿命化と安全性の向上が実現できます。

 

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第7回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

さて今回は

~組み方~

ということで、鉄骨建方工事の基本的な流れ、組み方のポイント、安全対策、最新技術の活用について詳しく解説します♪

 

鉄骨建方工事は、建築物の骨組みを形成する重要な工程です。鉄骨の組み方には、安全性・精度・作業効率のすべてを考慮した施工計画が求められます。


1. 鉄骨建方工事とは?

鉄骨建方工事とは、建物の鉄骨フレームを組み立てる作業を指します。クレーンを使用して鉄骨を吊り上げ、ボルトや溶接で接合しながら建物の骨格を形成していきます。

この工程は、建物の強度や精度に直接影響するため、適切な手順と技術が求められます。


2. 鉄骨の組み方(施工手順)

鉄骨建方の基本的な流れは、以下のようになります。

(1) 事前準備

建方作業の前に、以下の準備を行います。

  • 基礎工事の完了確認:アンカーボルトの位置・精度の確認
  • 鉄骨部材の搬入・仮置き:作業しやすい配置を考えながら整頓
  • 作業手順の確認:クレーン配置や組立順序を決定

(2) 柱の建方

  • 最初に主要な柱を立てる
  • クレーンで吊り上げ、仮固定
  • 垂直・水平の確認(トータルステーション・レベル測定)
  • 仮ボルトで固定(本締めは後工程で行う)

(3) 梁の架設

  • クレーンで梁を吊り上げる
  • 柱との接合部を仮固定(ボルト仮締め)
  • 水平精度を確認しながら順次組み立てる

(4) ブレースの設置

ブレースは鉄骨構造の耐震性や安定性を確保するための補強材です。

  • Xブレース・Kブレース・Vブレースなどの設置
  • 溶接またはボルト固定を実施
  • 構造の剛性を確保

(5) 本締め作業(最終固定)

  • ボルトの本締め(トルク管理)
  • 溶接箇所の施工(必要な場合)
  • 接合部の確認と補修

(6) 最終チェック

  • 柱・梁の精度確認(レーザー測定など)
  • ボルト締め忘れのチェック
  • 安全対策の見直し

3. 鉄骨組み方のポイント(精度向上と効率化)

(1) クレーンの適切な配置

クレーンの位置が悪いと作業効率が低下します。

  • 鉄骨搬入ルートを考慮した配置
  • 作業半径と吊り上げ高さの確保
  • 旋回スペースを確保し、スムーズな動線を作る

(2) 仮締めと本締めのバランス

  • 全体の組み立て後に本締めを行うことで、歪みを防ぐ
  • トルクレンチを使用し、適正トルクで締め付ける

(3) 高所作業の安全確保

  • 足場・安全帯の使用(フルハーネス型が推奨)
  • 風速のチェック(強風時の作業中止)
  • 落下防止ネット・工具の落下防止措置

(4) レーザー測定器による精度管理

  • トータルステーション(TS)を活用し、位置ズレを防ぐ
  • デジタル水平器で微調整を行う

4. 鉄骨建方における安全対策

鉄骨建方工事は高所作業が多く、事故リスクが高いため、安全対策が不可欠です。

リスク 対策
高所作業の転落 フルハーネス安全帯の使用、足場の設置
クレーン作業時の事故 合図者の配置、無線での連携
ボルト締結不良 目視確認+トルクレンチによる管理
強風による鉄骨の揺れ 風速5m/s以上で作業を一時停止

また、朝礼やKY(危険予知)活動を毎日実施し、作業員全員でリスクを共有することが重要です。


5. 最新技術を活用した鉄骨建方の効率化

近年、鉄骨建方工事ではデジタル技術の活用が進んでいます。

(1) BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)

  • 施工前に3Dモデルでシミュレーションし、組み立て順序を最適化
  • 干渉チェックを行い、施工時のトラブルを防ぐ

(2) 自動ボルト締め機の活用

  • 締め忘れ防止・トルク管理の自動化
  • 作業スピード向上と品質確保

(3) ドローンによる施工管理

  • 高所の鉄骨状態をドローンで点検
  • 作業進捗をリアルタイムで把握

6. まとめ:安全・効率的な鉄骨建方を実現するために

鉄骨建方工事では、正確な施工計画、安全対策、効率的な作業が求められます。

✔ 重要ポイントのまとめ
クレーン配置・作業順序を計画的に決定する
仮締め・本締めの適切なタイミングを守る
最新技術(BIM、レーザー測定、ドローン)を活用する
高所作業の安全管理を徹底する

これらを意識することで、鉄骨建方工事の品質向上と安全確保につながります。今後も技術革新を取り入れながら、安全で効率的な施工を目指しましょう。

 

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富山県内新棟建て方工事

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本日から建て方が始まりました!
高層物件なので改めて気を引き締めて安全作業を心がけます!

第6回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~鉄則~

ということで、鉄骨工事における「鉄則」を「計画・設計」「材料・品質管理」「組立・施工」「安全管理」「環境対応」の5つの視点から深く掘り下げ、鉄骨工事の成功に不可欠な要素を詳しく解説します♪

 

鉄骨工事は、高層ビル・橋梁・工場・商業施設などの建設に不可欠な技術です。鉄骨構造は強度・耐久性・施工性に優れている一方で、重量が大きく、現場での精密な作業が求められるため、安全管理や品質管理が極めて重要になります。


1. 計画・設計の鉄則:事前準備が施工の成否を決める

① 鉄骨工事の成功は「計画段階」で決まる

鉄骨工事では、施工の精度が建物の耐久性や安全性に直結するため、計画段階での徹底した準備が必須です。

鉄則:「施工前にBIMや3Dモデルを活用し、鉄骨の配置や接合部を事前検証する」

  • BIM(Building Information Modeling)を活用し、鉄骨の干渉チェックを実施。
  • 柱・梁・ブレース(筋交い)などの接合部の強度計算を行い、溶接方法を最適化
  • 工場製作と現場施工の連携を綿密に行い、納期遅延を防ぐ

② 建物の用途に応じた構造計画

鉄骨工事には、大きく分けて「S造」「SRC造」「SS(スーパー ストラクチャー)造」などの工法があり、用途によって適切な構造を選定する必要があります。

鉄則:「建物の特性に応じた適切な鉄骨工法を選定する」

  • 超高層ビル制振・免震構造を採用し、揺れを最小限に抑える
  • 工場・倉庫大スパンの鉄骨梁を活用し、内部の空間を広く確保
  • 橋梁・大規模施設耐久性とメンテナンス性を考慮した鋼材選定を行う

2. 材料・品質管理の鉄則:適切な鋼材選定と精度管理

① 鋼材の選定と管理が品質を左右する

鉄骨工事では、使用する鋼材の種類や加工精度が建物の耐久性に直結します。

鉄則:「建築基準法・JIS規格に準拠した適正な鋼材を使用する」

  • 建築用鋼材はJIS規格(日本産業規格)に適合したものを選定
  • SN材(構造用鋼材)やSM材(溶接構造用鋼材)を用途に応じて使い分ける
  • 工場出荷時のミルシート(品質証明書)を確認し、不適格材の混入を防ぐ

② 鉄骨部材の精度管理

鉄則:「工場加工時の寸法精度を確保し、現場での手直しを最小限に抑える」

  • H形鋼の曲げ・ねじれを検査し、基準を満たしているか確認
  • ボルト穴の位置・径の精度を厳密にチェックし、現場での誤差を最小限に
  • 表面処理(防錆・塗装)を適切に行い、長期間の耐久性を確保

3. 組立・施工の鉄則:確実な接合と精度管理

① 溶接・ボルト接合の精度確保

鉄骨工事では、部材同士を接合する方法として「溶接」と「高力ボルト接合」があります。

鉄則:「適切な接合方法を選択し、強度と施工性を両立する」

  • 高層ビル・耐震構造物溶接接合を採用し、一体化を強化
  • 工場・倉庫高力ボルト接合を使用し、施工の効率化を図る
  • 溶接部の非破壊検査(超音波検査・磁粉探傷検査)を実施し、欠陥を排除

② 組立時の誤差を最小限に抑える

鉄則:「ミリ単位の精度管理を徹底し、施工誤差を抑える」

  • 基礎工事の段階で鉄骨の設置位置を正確に測量し、基礎ボルトのずれを防ぐ
  • トータルステーション(測量機器)を活用し、鉄骨の建て入れ精度を確認
  • 組立完了後のレベル・垂直誤差をミリ単位で検証し、必要に応じて補正

4. 安全管理の鉄則:作業員の安全と施工品質を守る

① 高所作業の安全確保

鉄骨工事は高所作業が多いため、墜落や転倒のリスクが高い。

鉄則:「安全帯・親綱・足場を徹底し、高所作業の安全を確保する」

  • フルハーネス型安全帯の着用を義務化(2022年より法改正で適用)。
  • 足場・作業床を確保し、安全な移動経路を確立
  • 強風時・悪天候時の作業は原則中止し、事故を未然に防ぐ

② 重機・クレーンの安全管理

鉄則:「鉄骨の揚重計画を策定し、安全なクレーン作業を実施する」

  • リフトアップ計画を作成し、荷重バランスを考慮したクレーン配置を行う
  • 玉掛け作業員・クレーンオペレーターの資格保持を確認し、安全な作業を徹底

5. 環境対応の鉄則:サステナブルな鉄骨工事を目指す

① 鉄骨のリサイクルと環境配慮

鉄骨はリサイクル可能な建材であり、環境負荷の低減が求められる。

鉄則:「鉄骨のリユース・リサイクルを推進し、廃棄物を最小限にする」

  • 解体時の鉄骨はリサイクル業者へ回収し、再利用率を高める
  • プレファブ工法を活用し、工場生産率を上げて廃棄物を削減

6. まとめ:鉄則を守ることが高品質な鉄骨工事の鍵

鉄骨工事は、計画・品質・施工・安全・環境のすべてにおいて厳格な管理が求められる分野です。

計画段階でBIMを活用し、施工精度を向上
鋼材の品質管理を徹底し、不適格材を排除
接合方法を最適化し、耐震性・強度を確保
安全対策を徹底し、作業員のリスクを最小限に
環境配慮を進め、持続可能な鉄骨工事を実現

これらの鉄則を守ることで、鉄骨工事の品質と信頼性を確保し、未来の建築技術の発展につなげることができるでしょう。🏗✨

 

 

 

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